「3家男子」知ってる?新潟の婚活現場から見る令和の結婚相手選び

先日、私は「3家男子」という言葉を知りました。
正直に言います。
約30年、結婚相談の仕事をしてきた私も、この言葉そのものは知りませんでした。
「3高」ならもちろん知っています。
高学歴・高収入・高身長。かつて女性が結婚相手に求める条件としてよく使われた言葉です。
ところが今は「3高」ではなく「3家」なのだそうです。
家事を半分する。
家計を折半する。
家庭を最優先する。
2026年9月16日放送の『ホンマでっか!?TV』の「令和の結婚事情」というテーマの中で、若者文化を研究する原田曜平さんが紹介していました。番組では、女性が男性に求める条件の変化として「3高」から「3家男子へ」と紹介されています。
「なるほど」と思う一方で、婚活の現場にいる私は、少しだけ引っかかりました。
本当に全部“半分”なら、結婚生活はうまくいくのでしょうか?
今日は流行し始めた「3家男子」という言葉を、新潟で長く婚活のお手伝いをしてきた私なりに考えてみたいと思います。
「3家男子」という言葉は新しい。でも女性の希望は新しくない

「3家男子」は、まだ婚活をしている人なら誰でも知っているような定番用語ではありません。
ですから「知らなかった!」という男性も安心してください。私も知りませんでした(笑)。
でも、その中身を聞いた瞬間、
「ああ、これは普段、女性会員様から聞いている話だ」
と思いました。
「結婚しても仕事は続けたい」
「共働きなのに、家事が全部私になるのは嫌」
「仕事も大事だけど、家族との時間も大切にしてほしい」
こうした希望は、ウェディングマーチでも珍しいものではありません。
今の女性が求めているのは、何でもしてくれる男性ではないのです。
「一緒に生活をつくってくれる人」
ここが大切なのだと思います。
昭和の結婚観から令和の結婚観へ。名前が「3家」になっただけで、変化そのものはもっと前から婚活現場で始まっていたように私は感じています。
私は「家計は折半」に少し違和感があります

3家の中で、私が一番考えさせられたのが、
「家計を折半する」
という部分です。
共働きだから生活費を半分ずつ。
一見すると、とても公平に思えます。
でも、結婚生活ってそんなに簡単に50:50にできるでしょうか。
たとえば夫の年収が600万円、妻が350万円だったとしても、毎月同じ金額を出すことが本当に公平なのか。
逆に妻の収入の方が多い家庭だって、これからは珍しくありません。
勤務時間も違います。
通勤時間も違います。
家事が得意な人もいれば苦手な人もいます。
そして、妊娠・出産・育児が始まれば、昨日までの50:50が突然できなくなることもあります。
だから私は、
「家計は折半」より「家計を二人で考えられる」
の方が、結婚には大切だと思っています。
「僕はいくら出すから、君はいくら出して」
だけではなく、
「二人の収入なら、どういう生活をして、いくら貯金していこうか」
と話せること。
結婚は割り勘の延長ではありません。
二人でひとつの暮らしをつくっていくことです。
ここは婚活中の男性にも女性にも、ぜひ考えてほしいところです。
新潟の「3家」は東京と同じでなくてもいい

そして、もう一つ。
私は新潟で婚活を見ているからこそ、全国一律の「3家」で考えなくてもいいと思っています。
新潟では車が生活に欠かせない地域が多くあります。
通勤に車を使い、買い物も車。勤務先によっては通勤時間も長くなります。
さらに、新潟市内と県央・長岡・魚沼などでは生活環境も違います。
実家との距離や親との関わり方、持ち家のこと、転勤の有無なども、結婚後の生活を考えるうえで現実的なテーマになります。
だから新潟で婚活するなら、
「家事は絶対半分」
「生活費も絶対半分」
と数字だけで決めてしまうより、
「私たち二人なら、どうする?」
と考えられることの方が大事だと思うのです。
例えば冬。
雪が降った朝に、どちらかが雪かきをしている横で、
「家事は昨日私が多くやったから、今日はあなたね」
なんて計算していたら疲れてしまいますよね。
今日は私ができるから私がする。
明日はあなたが助けてくれる。
そんな関係の方が私は温かいと思います。
「手伝うよ」と言う男性ほど、一度考えてほしい

男性の皆さんに一つだけお伝えしたいことがあります。
女性と結婚後の家事について話したとき、
「僕も家事は手伝いますよ」
と言っていませんか?
優しさから出ている言葉なのは分かります。
でも女性によっては、この「手伝う」という言葉が引っかかります。
なぜなら、
「家事は女性の仕事で、自分はそれを手伝う」
という意味にも聞こえてしまうからです。
だったら、
「料理はあまり得意じゃないけど、洗い物ならやります」
「二人とも仕事があるから、その時の忙しさを見ながらやろう」
こんな言葉の方が、私はずっと結婚生活を想像できます。
完璧に家事ができる男性になってください、という話ではありません。
今できなくてもいい。
料理が苦手でもいい。
大切なのは、
「これは二人の生活だから、自分にも役割がある」
と思えることです。
これは女性側も同じです。
「男性なんだから多く稼いで当たり前」「男性なんだから全部決めてほしい」と求めながら、「家事だけは完全に50:50」というのでは、男性も苦しくなるでしょう。
結婚は、お互いに相手だけへ条件を突きつけるものではありません。
私が考える令和の「3家」は、50:50ではなく“二人で100”

30年近く結婚相談の仕事をしていると、本当にいろいろなご夫婦を見てきました。
最初から何もかも完璧に合っていた二人ばかりではありません。
むしろ、
「そんなところまで違うの?」
という二人が、話し合いながら成婚していくこともあります。
だから私は「3家男子」という言葉を否定するつもりはありません。
むしろ、いいきっかけになる言葉だと思っています。
ただ、ウェディングマーチの「3家」は少し変えたい。
家事は、半分ではなく「自分ごと」にする。
家計は、折半ではなく「二人で設計する」。
家庭は、最優先というより「二人で大切に育てる」。
そして、
50:50を目指すのではなく、二人で100をつくる。
私はこれが結婚だと思っています。
婚活では、どうしても相手の年収、年齢、学歴、身長、住んでいる場所など「プロフィールに書いてある条件」を見てしまいます。
でも、結婚してから毎日向き合うことになるのは、プロフィールには書かれていない部分です。
疲れているとき、相手を思いやれるか。
意見が違ったとき、話し合えるか。
自分だけが損をしていると計算するのではなく、「今日は私、明日はあなた」と支え合えるか。
私は、こちらの方がずっと大切だと思っています。
「3家男子じゃないから、自分はダメだ」なんて思わなくて大丈夫です。
ただし、
「家事は妻がするもの」
「お金のことは結婚してから考えればいい」
「仕事が忙しいから家庭は二の次」
もしそう考えているなら、一度立ち止まってみてください。
結婚したいなら、相手に求める条件だけではなく、
「自分は相手とどんな家庭をつくれる人なのか」
そこまで考えるのが婚活です。
私は寄り添います。
でも、甘やかしません。
「3家」の答えも、ネットやテレビの中ではなく、あなたと未来のお相手、二人の間にあるのだと思います。

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